<   2014年 10月 ( 14 )   > この月の画像一覧

失格

小学生の低学年の頃
徒歩で小一時間かかるところに学校があり
近所の皆で班を組み、行きは毎日 集団登校で
帰りはそれぞれでした。

大抵はクラスメイトや近所の友達と連れ立って帰っていましたが
独りきりになることもしばしばで
思えば
私の妄想癖は、その時に培われたのかもしれません。


学期末になると、どういったわけか
お道具箱と呼ばれていた、つまりは
机の中にしまってある
ハサミやのりやセロテープなんかの類を一緒くたにした箱を持って帰る決まりになっていて
それがとても重く、 7才 の子供が小一時間かけて持って歩くには…なかなかに骨でした。

当時の私のニューロンがどうなっていたのか謎ですが
" これを家に帰るまでずっと片手で持ち続けられたなら
初恋のあの子に好かれるかもしれない。

しかも利き手じゃない左手で ! "

とかいう理由のわからない設定を課し
ものすごいストレスを感じながら、独りとぼとぼと帰りました。


結果。

家まであともう少し。というところで
自分に課した謎な試練の謎さに呆れ
ひいては
謎な試練を課した謎な自分に呆れ
こんな事とあの子は關係ないやん。と気付き
一皮剥けた感を得たと同時に…お道具箱を右手に持ち替え
今の今まで感じていた強いストレスから開放された爽快感に喜びながら
喪失感というものを初めて味わった瞬間でもありました。

どうもこんばんは。motomanです。

ただひたすらに作業をしていると
頭の中が飛躍し
何でもない、遠い日の事をぼんやりと思い出したりします。
思えばもう
30年 近くも昔の話なんだなァ。などと
色々と感じるところがあるものです。

そんな何でもない今日という日
私はまたも自分によくわからない設定を課しました。

今日中に進行中の全ての作業に一段落つけられたならば
例え湯呑み 1つ であれ全精力を傾ける。と言った
岡部 嶺男の気高い姿勢に近づけるのではないか。と
何となくそう思ったからです。

34歳 不詳 私。
妄想癖は治らないどころか加速しているように思えます。

b0161715_5464288.jpg

次回の普限窯の一の間に詰める為のものを成形出来る時間は
泣いても笑っても今日まで。でした。

先日 挽いたものを全て削り切れれば
一皮剥けれるかもしれん ! と
微妙な乾燥加減の 80個 と対峙する事となりました。

b0161715_615736.jpg

と、その前に
先にやっておかねばならぬ雑用を済ませ
釉掛けをし、電気窯のスイッチをオン。

何だかんだと既に陽が暮れました。

流石の私クオリティです。

b0161715_5465064.jpg

削りは好きな工程ではあるので
何の気無し。
ひたすら削り続けました。

今回の一の間も前回同様、低温焼成で備前風なものを狙うので
赤土がほとんどです。

炭桟切をする時、炭が棚の上にきちんと残るよう
壁の役目を成す、火囲い ( って言うんですかね ? ) 用として
それなりに背の高いものが必要なので
今回はこのような花入を多く作りました。

b0161715_547633.jpg

久々にこの赤土も使いました。
熊野赤土というもので、これまた変わった土で
練ると
アメリカのガムですか。ってくらい
妙な粘り方をする土で、色も変わってます。

挽き易さはあるし、削り心地も良いので
この土に合った焼きが決まれば
今後も使っていきたいと思える土です。

b0161715_5465715.jpg

今回は泉州の土がほとんどです。
釉を掛けるものと焼き締めるもの。
その両方を試します。
炭桟切でどういった景色がつけられるのかも、また楽しみです。

b0161715_5471233.jpg

もうちょいで削り終える。という頃
ラジオから
おはようございます。とかいう
空気の読めない挨拶を切り出す輩が居ました。
その後のヨーデルにもイラッとくるほど
なかなかのストレスっぷりでしたが。

何とかやり切りました。

これで私は一歩
岡部 嶺男の気高い精神性に近付けた事でしょう。

カチカチになった腰を上げ、冷えきった手足を引き摺るように作業場を後にし
車に乗ってはよ帰ろ。と思ったその時
足下に 1つ 。
乾燥状態が最も遅かったから。と
外に出したまま忘れていた大鉢が目につきました。

肩にカバンをひっかけ
帰る気しかない私は
数秒 迷った挙句
それを見なかった事とし、そっと車に乗り込みました。

神に問う。
無抵抗は罪なりや?

堀木のあの不思議な美しい微笑に自分は泣き、判断も抵抗も忘れて自動車に乗り
そうしてここに連れて来られて、狂人という事になりました。
いまに、ここから出ても、
自分はやっぱり狂人、いや、廃人という刻印を額に打たれる事でしょう。

人間、失格


流石の私クオリティです。

近づいたと思った岡部 嶺男が
私を見て苦笑した気がしました。

結果。

こんな時間になりました。
とどのつまり
今から寝てまた作業場へ行くのだから
つまるところ
家を出る時間が遅くなるのは火を見るより明らかで
言わずもがな
非効率的であったのではないかと
そう言えなくもないですが
大事な事は
目標を達成したか否かで
いや
それも
達成してなかったわけで
何がどうアレだったのか
よくわからないので
明日というか
今日やらねばならない事に備え
ブログなんか書いてる場合か。
ちゅー話で。

寝ます。


因みに
私の初恋のあの子は
学年末に
引っ越してしまいました。

私が不甲斐なかったせいです。

流石の私クオリティです。

人間失格

ブログランキング
[PR]

by t_durden | 2014-10-29 06:49 | 陶芸 : CeramicArt

普限窯展

時間がない。
時間がない。
と思って必死こいていたら
カントリーマアムみたいな糞が出ました。
バニラ味の方です。

ありがとうございます。

どうもこんばんは。motomanです。

いつもながら…遅くなってしまいましたが
今日は告知です。

b0161715_234190.jpg

今年は何かと普限窯に関する展示が多い年でした。
5月 には、金沢のしいのき迎賓館にて。
8月 には、大阪のぎゃらりぃホンダにて。

そして今月末。


8月 の展示の際、いらっしゃったご夫婦を見て
窯場でお見かけした気がするが、確かちょうど仮眠していて起きた時の事で
挨拶できてなかったな。と思い
作品のご案内差し上げたところ、私の品を見て

これは…ど忘れしちゃったけど あの人に似てるね。
ほら…あの…
永仁の壺事件の…

ちょうどその品、阪急うめだ本店で開催されていた
岡部 嶺男氏の展覧会を観に行った時、そのフォルムに感動し
自分なりに色々とアレして作ってみたもので
すげぇ。
そんなとこ共感してくれた人が居た。
すげぇ。
と、嬉しい一コマがありまして。

更に驚いた事は…
アレ企画したんウチやで。
という一言。
頂戴した名刺の苗字が " 和泉 " でした。

聞けば
普限窯の薪割り部長こと、井上 五郎さんの幼馴染だそうで
何だかんだと話し込んでいるうち、今回の展示に繋がりました。


恥ずかしながら存じ上げませんでしたが…和泉さんは
和泉玉箒堂の店主その人で
その歴史は 1905年 に始まります。

ネットで取り扱い作家の面々を見て驚きました。
人間国宝ばかりです。
光栄過ぎて言葉もないです。

というわけで
有り難い機会を頂ける事となりました。

b0161715_126741.jpg

前に書いた気がしますが
今年の普限窯は 11月 の窯焚きが新たに増え、年 5回 焼成となっていて
展覧会の日程など、その他 諸々
個人の仕事をも加味すると…
11月半ば まで1mm の隙も無くなってしまいました。
大織部展を観に行く暇すらありませんでした。
無念…

b0161715_1261491.jpg

今回の普限窯展の搬入を終え、展示。
搬出後は直ぐに窯詰め ・ 窯焚きに入るので、それまでに品を用意しておかなくてはなりません。
加えて
11月 の普限窯の窯焚きで、一の間を焚くのかどうか。は
10月 の結果を見てから。という話で
窯出しを経て
よし やろう。と決まったので
実質…制作期間が 1週間 も取れず
カントリーマアムを噴出する結果となりました。


岡部 嶺男氏は
例え湯呑みであろうと全精力を込めてものを作る。
という信念を持った人で
それに倣い
どうせやるならやりきってやるぜ ! と息巻いた 1週間 でしたが
所詮 私にはこの辺りが限界でした。

前回に引き続き
一の間の焼成を任せられるので
詰める数が無くては話になりません。
どうせやるなら ! と
新たに 2種類 、扱う土の種類を増やして実験してみます。


そんなこんなで
会場では
4年目 に入った普限窯の今までの集大成とも言える品々が並びます。
疲れ切った顔面を晒す私も見れます。

お誘い合わせの上、遊びにいらして下さい。


普限窯展

2014 10 / 31 ( 金 ) ~ 11 / 02 ( 日 )
10 : 30 ~ 18 : 00

和泉玉箒堂

大阪府大阪市北区西天満 4 - 12 - 21

岸和田 ・ 普限窯で焼成した作品を中心に展示致します
最長十日間に及ぶ
赤松で焚き抜かれた自然釉の厚みと透明感
烈しい窯変をお楽しみ下さい

小山 普
朝倉 敬也
井上 五郎
ブライアン マホニー
田中 元将
中尾 将啓
嶋田 弘子


実は 11月 の普限窯の窯焚き後にも直ぐ
窯焚きの仕事が入っていて、考えるだけでハゲそうです。

貧乏暇なしという格言を見事に体現し続けています

ブログランキング
[PR]

by t_durden | 2014-10-28 02:37 | 展覧会 : Exhibition

手入れ

この一週間でどれだけやれるかで
来月半ば頃あたりの結果が大きく変わるというのだから
本当に恐ろしい事です。

本当に。

どうもこんばんは。motomanです。

流れで言えば
普限窯 胴木の窯出しについて書くのが筋ってもんですが
何しろ
時間が無さ過ぎていけないので
落ち着いた時にゆっくりと書いてみようと思います。

b0161715_313721.jpg

そんなわけで
内容の時系列は前後しますが。
今日は、窯出ししたものを手入れしたりしてました。

b0161715_3132593.jpg

今回の窯で、特に気に入ったものでも。

両方ともに火床の品です。
燠に長い間ごっそりと埋まっていた花器は
天面がゴツゴツ。
灰になりきらない燠と
融けきらない灰が混じり
長い間、海中に沈めていた何かを引き上げたかのようです。

金ブラシとタワシを使い、ただひたすらに磨き続けました。

b0161715_3133369.jpg

豊かな色彩が見られます。
極度の窯変好きにしかわかってもらえない…激マニアックな品です。

b0161715_3134095.jpg

小壺です。

胴木の温度が下がり、中を覗いてみた時
最も気になっていたこの品を先ず確認しました。
妖しげに光るこれを見て
何かよくわからんけど面白そうなものが出来たかもしれん。と思いました。

想像を遥かに超えた品になっちゃっていて
真っ白な磁土を焼いただけなのに
どういう化学変化でこのような
メタリックな色味が出たのか。
さっぱりわかりません。

再現性があるのかどうかすら怪しい
宇宙を凝縮したような品になりました。

b0161715_3135227.jpg

ちょうど
学さんの窯焚きが終わってすぐに制作に入り
色々な磁土をどのように焚いたらこうなった。と
普限窯に集うメンバーに説明する為、手入れをする暇なく普限窯に置いていて
ぼこ窯に入れてもらったものを金沢メンバーが持って来てくれていたのもあり。
今回の普限窯の品々もあり。で
手入れを待っているものが山積していますが
作らねばならぬものもまた、山積していて…
作る方もやってかねばなりません。

伊賀土を使った新たな花入を作りました。

b0161715_3135856.jpg

図太いものもひとつ。

刳り抜きも数をこなし、幾分 慣れてきた気がします。
自分の好みのパターンもわかってきたし
どうすれば正面に視線を集め易くなるか。という
ちょっとしたコツのようなものも、わかってきた気がします。

b0161715_3141187.jpg

ろくろもちょっと触ってます。

近い将来、欲しくなるであろう
自分の為だけの…小振りの壺を挽いてみたり

b0161715_3141887.jpg

それなりに大きな鉢を挽いてみたり。

久々に
足下から頭のてっぺんまで、素直に
口縁の土をしっかりと締めながら挽いたものを作りました。


明日も赤土の類を使って色々と成形したり
手入れしたりと
兎角 時間が足りなくて
この一週間は毎日。
明日が怖い。と思いながら
何となく生きています

ブログランキング
[PR]

by t_durden | 2014-10-21 03:54 | 陶芸 : CeramicArt

普限窯 一の間 窯出し

若干 風邪気味のような気がしますが

風邪を引いてしまうわけにはいかないので
風邪風味という事にしておきます。

どうもこんばんは。motomanです。

今日は楽しみにしていた普限窯の窯出しでした。
とは言え
普限窯の窯出しは少し変わっていて
皆が来れるように土日に合わせていますが
大勢の方々が一気に集まると…ごった煮にしても煮え切らないほどなので
土曜日は一の間
日曜日は胴木。と
2日間 に分けて行われます。

よって
今日は一の間だけでした。

b0161715_1931898.jpg

数名で窯出しし、品を入れている方々を待つという
いつもの形になるんだろうな。と思って足を運びましたが
定刻に窯場に居たのは
小山さんと私と飯田さん
実家に帰る途中に遊びに寄ってくれたみどちゃんだけで
今までにないくらい…こぢんまりとした窯出しとなりました。

b0161715_19312593.jpg

とまあ
なんだかんだと書いてきた一の間ですが。
一応 焼成計画やら窯焚きやら
諸々を一任され、結果が気になって 5時 に目が覚めちゃいましたが。

なかなかのものでした。


備前で 5年間 修行した中尾くんと
ああしようかこうしようかと相談しつつ
やれる事は全てやったつもりでしたが
結果がついてくると…一段と嬉しいもんです。

b0161715_19313274.jpg

色々と反省点もありますが、取り敢えずは…ホッと一息です。


一の間の造りが備前風なので
備前風のようなものを狙ってみましょう。という
ざっくりとしたアレで
赤土を窯変させて遊んでみた次第です。

b0161715_19314661.jpg

温度計での最高温度は 1180℃ とし
備前が編み出した技法を色々と仕込んでみました。

結果をざっくりと言うと
狙った緋色は大失敗
炭桟切は成功
2つ 用意したサヤは失敗
全体的な焼き締り具合は成功
といったところでした。

b0161715_19315683.jpg

炭桟切は今後の課題点が幾つか見えたし
上がりも良かったです。

南蛮焼のような
淡い黄色も得られました。
次回の窯焚きで再現出来るかどうかがカギです。

b0161715_19321496.jpg

棚板の設置位置をいつもよりも前に出し、狭間穴前のスペースを大きく取り
火床でも炭桟切が狙えるようにしておきました。

普限窯の一の間は意外と灰の量が多く
焼締めなのに…伊賀名物 ・ からたちのような ( ??? )
狙っても穫れない面白い徳利も出ました。

低温焼成で欠けた箇所が胴にくっつくなどと…
笑えるほどレアなものです。

b0161715_19322925.jpg

赤磁土を使ったものも沢山入れました。

全体的に土色が良く映えていました。
赤磁土なんていう珍しい類の土を見つけ、何となく使ってみただけでしたが
赤土の焼締めって面白いですね。

b0161715_19323984.jpg

緋色が飛んでしまったのはおそらく
還元が強過ぎたせいではないか。と考えています。

残っているものはわずかに数点のみで
その色味は黒が強かったです。

藁は私が持って来たもので
確か… 2年 ほど前に入手しておいたものです。
細いものと太いものを混ぜて使ったつもりなので
ヒョロッとしたものばかりを使ったから残らなかった。という可能性は否定出来ると思います。

b0161715_19324684.jpg

炭桟切のやり方については
仁さんに色々と教えて頂きましたが
使った炭の質が違っていて
そこらへんが少し引っかかりました。

次回は
もっと火足の短い炭を使い、再挑戦してみようと思います。

b0161715_19325410.jpg

とまあそんな感じでした。

今回の上がりを見て、次回はおそらく
最上段と最下段に詰めるものをさらに選定し
気付いた改善点を皆と綿密に相談し
さらに面白いものを狙ってみたいと思います。


低温焼成の焼締めは、ろくろ目がそのまま残るし
土を焼いてます感が強くて面白く
また新しい興味が湧いてきました。

b0161715_1933630.jpg

最初は便宜上、備前風のものを狙いましょう。という事としていましたが
結果的に
備前の技法を使った低温焼成。と言った方がしっくりくる上がりでした。

そう換言してみると
ああ。
じゃあ岸和田にある窯で焼いてるんだから
泉州の土を使った焼締め。とした方が
何かしっくりくるな。というアレで
次回は赤磁土と泉州の土を使ってみよう。と思ってます。

b0161715_19331520.jpg

明日は胴木の窯出しですが
温度降下させる為、もちろんもう中に入れる状態にしてあります。
手が届くところに品があり
目を皿にして…裏がどうなっているのか。と
まじまじと見てみたい欲に駆られますが
胴木の窯出しを楽しみにしている大勢の方々を尻目に
私達だけそうするわけにはいきません。


大の大人が 4人 。
焚き口を覗き込み

あれ見てみ。
すっごいなあ。
裏側どうなってんやろな。
ちょっとだけ見てみる ?

とか言ってる姿は
まさに陶芸バカです。


火床の磁土の小壺が
とんでもなくメタリックな色味になっていて
手入れして持って帰りたい欲が募りましたが
明日までお預けです。

ここだけの話。
ちょっとだけやで。と言いながら
手に取って裏側まで見て
かっこええかっこええと言った後
バレないよう、元の位置へ戻しておきました。


皆で感動を共有するが為
先っちょだけやから。とか言いながら
抜いた刀をグッと堪えるこの大人っぷり。

倫理とは一体何なのか。

ひとつ階段を上がった一日でした。


明日が待ちきれません

ブログランキング
[PR]

by t_durden | 2014-10-18 22:46 | 薪窯 : Wood-fired kiln

普限窯 火止め

普限窯の窯焚き
無事に火止めしました。

どうもこんばんは。motomanです。

台風 19号 が接近していたり
胴木 ・ 一の間 共々、いつもと焚き方が違ったり。で
イレギュラーな事が重なりましたが
それらに対しての準備も入念に行っておいた為
全てをやりたいようにやり切る事が出来ました。

b0161715_77112.jpg

普限窯は一の間があるので、形状的に登り窯と言えます。
今回で通算 14回目 の窯焚きとなりましたが
一の間でどんなものが狙えるのか、きちんと焼成計画を練って焚いたのは
今年の 3月 が初めてで、今回で 3回目 でした。

b0161715_773722.jpg

色々な来客もありました。

薪焼成に興味がある若手の方々が見学に来る予定で
大学の時の同期だった、ちこまんが初日に
前回の普限窯展で知り合った方がいらっしゃったり
哲生くんが後輩を連れて来たりで
どういった事を感じたかは…それぞれなので
今後どのような付き合い方になるかは
観にいらっしゃった方々の心ひとつです。

b0161715_774481.jpg

先日も書いた気がしますが
焼成中に灰を左側に飛ばし、飛ばさなかった右側との比較をしてみたり

b0161715_78338.jpg

普限窯の特徴とも言える、引出しももちろん行いました。

今回は焼成日数が短い為
全部で 10本 としました。

とにかく
目標温度到達までの時間をなるべく短く
その後はとにかく燠を溜める作業へ移り
焦げを獲る為、配り続け
再度 温度をトップまで引き上げ
引出し適正温度まで上がったら引出し。

その後もどんどんと燠を作り
配る作業をひたすら続けました。

b0161715_794060.jpg

今回の私の引出しは 1点 で
ぼこ窯の焚きを手伝いに行った際、半田くんが分けてくれた磁土を使いました。

b0161715_795199.jpg

経験上、磁土はテカり始めが早いものの灰が乗りにくく
この磁土はどうだろう。というところが楽しみでしたが
この磁土も他のと同様で
火床の中でも、燃焼箇所から最も近い場所に置いてありましたが
灰の量は知れてました。

b0161715_795893.jpg

引出しには幾つかのコツがあり
これも同様、引出し数時間前の燠配りの作業の際
燠を掛けないようにしました。

水指という事もありましたが
燠を掛け、それが溶けないうちに引き出してしまうと
ゴツゴツが残ってしまう確率が非常に高くなり
仕上がりに雲泥の差が出ます。

b0161715_710971.jpg

急冷する事で、品の持っているカロリーが一気に空気中に散っていきます。
3分 ほどで色味が見えてくるようになります。

b0161715_7102141.jpg

小山さんの植木鉢の上に設置していたもので
燠が直接ぶつかりまくるところではなかったので
さして焦げは濃くはありませんが
口縁と足下を比べれば、若干のグラデーションは見られます。

b0161715_7103039.jpg

引出しをすると
自然釉の掛かったところに貫入が入り、ピンピンと綺麗な音が鳴ります。

その際、鈍い音が鳴ったら…アレで
素地が急冷に耐え切れず、クラックが入る事もあります。

鈍い音が 3度 ほどした為
あ、こりゃマズいな。と思って束の間
バカッと
斬鉄剣で斬られたか
秘孔を突かれたかのどちらかの如く
見事に割れました。


見ての通り
造りも良くはなかったですし、初めて扱う土で引出しをするのは
ちょっとアレでしたが
やってみない事にはわかりませんので
今後は
冷まし方を工夫してみようと思います。

ちまちまと金接ぎします。

b0161715_710399.jpg

胴木終了後、 1時間半 ほど一の間と並行焚きを行い
燠を作りました。

前回の並行焚きは
温度上昇を少しでも助けられないか。として行ったもので
目を見張るような成果は得られませんでした。

では
今回は燠を作る時間を取る為の並行焚きとし
小割りをどんどん放り込み
多少の燠が溜まったのを確認してからの一の間単独焚きを開始しました。


温度の上昇は上々で
今までにないくらいの順調っぷりで
燠の質 ・ 量ともに良好で
早々にロストル ・ ダンパー全開でバランスが取れたので
あとは薪の量で調節しよう。という事となり
小割りから中割り
30cm のものから 40cm のもの。と
本数も次第に増やしつつ
窯鳴りが起こるか起こらないかのギリギリで判断しながら焚くと
気持ち悪いくらい順調に事が進みました。


強還元もバッチリとキープ出来、煙突から今まで見た事の無い色の炎が吹きました。

煙突のそばの垂木が燃え始めたので…
簡易的にレンガを積み、防護措置を取りました。

b0161715_7104966.jpg

一の間の今までのデータを鑑みると
上下よりも中段あたりが最も温度が高くなりがちだったので
それに対し
窯詰めでだいぶ工夫をしておきましたが
最下段に詰めたものと同じ土を、炭桟切をするところに入れておき
それを引き出す事で色見本としました。

土の締まり具合はバッチリだったので
色見本を 3つ 入れておきましたが
1つ目 を引出したところで焼成完了。とし
炭桟切へ移行しました。


投入した量は 15kg ほど。
あとは、どのタイミングで火止めとし
密閉して終わるか。というところが鍵でしたが
ガスが目視で確認出来ない類の炭で
匂いで確認してみようとも思いましたが
一酸化炭素中毒でブッ倒れるのもアレだなァ。と思い
中尾くんと圭太くんと相談した結果
色々な要素を踏まえ
1040℃ に差し掛かった辺りで火止め。としました。

この判断が正しかったのかどうかは
窯出しまでわかりませんし
窯出しして品を見てみても
ベストであったかどうか。というのは
次回以降、何度も研究してみない事にはわかりません。

備前の作家さんでも
ガスが抜けきるまで待つ方も居れば
炭を投入して直ぐに密閉して終わる方も居らっしゃるようで
その理由については
修行したところがそうであったから。というもので
ハッキリとした焼成理論は成されていないようで
実験を繰り返し
実体験としてデータを蓄積する他ありません。

それが楽しくもあるので
今回はこういう終わり方をしてこういう上がりだった。と
窯出しを楽しみにするとします。


そんなこんなで
14回目 となった普限窯の焼成、終了しました。
窯出しは明日 ・ 明後日と
いつものよう、 2日間 に分けて行います。


さァ
どうなる事でしょう

ブログランキング
[PR]

by t_durden | 2014-10-17 07:06 | 薪窯 : Wood-fired kiln

もと x ちこ

普限窯の窯焚きが始まっています。
本日の 6時 で 48時間経過。

もう少しで折り返しです。

どうもこんにちは。motomanです。

今回の焼成テーマは、ずばり。
早焚きです。

普限窯は
1 ・ 3 ・ 6 ・ 10月 と、年に 4回 焚いています。
季節毎の変化、つまり気圧の変化が焼きにどれだけ影響するのか。というところを知る為
最初の年に 4回 焚いたのがきっかけで
それが慣習化し、毎年きっちり 4回 焚いてます。


最も長いのが 1月 の焼成で
10日間 、しこしこと焚き続けるわけですが
回数を追う毎に窯が焼き締まったのもあり
焚き手全体のレベルが上がってきた事もあり、 5.5日間焼成 で穫れる品が 6.5日間焼成のもの
6.5日間焼成 のものが 8日間焼成 で穫れるものに近くなってきていて
じゃあ逆に…今まで最も短かった 5.5日間焼成 よりも短い
4.5日間焼成 をしてみたら…どうなるんだろうか。という話になり
今回はそのようにしてみる事となりました。

b0161715_12173090.jpg

長期焼成の時は、いつもだいたい
36時間 ほどで目標温度の 1250℃ 到達。
その後の焚き方や火止めの仕方はテーマによって変わりますが
今回は、なんせ早焚き。という事で
30時間 あたりで 1250℃ に到達出来れば。という目標でした。



一の間で備前風のものを狙う事となり
今までに無いくらいカタく窯詰めしたのが引きに影響し
結果的には
いつもと同じくらい、 36時間 での 1250℃ 到達となりました。

狭間穴は何も詰めず、全開にしておいたのですが
えらいもんですね。
勉強になりました。

早焚きというテーマに対しては…ある意味ちょっと悪影響でしたが
良いデータを得る事が出来ました。
次に活かします。

b0161715_1224374.jpg

先日、彦根で開催していた
大学の同期のちこまんの参加しているグループ展を観に行き
卒業以来ぶりの再会。
色々と話をしていると、薪窯を体験してみたい。というアレで
私が当番の時に合わせ
薪焼成を初体験していきました。

初めての薪焼成でいきなり 14時間 という長丁場でしたが
楽しんでもらえたみたいで何よりです。

それにしても
ちこまんと万綾さんの服装が
灰色のパーカー
ジーパン
黒い靴。と
髪の結び方まで一緒だったのは
巷で流行っているらしい
友達同士で双子のように同じ格好をする。とかいう例のやつなのかな
なんて思いました。

b0161715_1229258.jpg

私達が当番に入った頃、温度はちょうど 1200℃ に差し掛かった辺りで
そこからさらに攻め、目標温度到達。
その後 根を焼き
燠を溜める段階へ入りました。

胴木の炉内の火の色と
一の間の炉内の火の色とを見比べたり
炎がどのように回っているかを観察してみたり。

攻め → ねらし → 燠を溜める為の運転の切り替え

ちょうど面白いところを体験してもらえたので良かったです。


ついでにもうひとつ
実験をしてみようか。という話で
小山さんが設計したステンレスのスプレィ ・ ガンを手に
胴木の左側に粉末状の灰を掛けました。
右側は掛けず、これがどのくらいの差を生むのか。という話です。

早焚きをする事で
自然釉の厚みが少なくなるかもしれない。というところを補う意味から生まれた発想です。
左右の差がどれだけ出るのかは…窯出ししてみないとわかりません。

小山さんは赤松の自然釉にこだわり続けていますが
こういった人為的な灰のふりかけも
実際にやってみてどうなるか知りたい。という
ある意味、底抜けに貪欲な探究心も持ちあわせていて
今回の早焚きのテーマにちょうど良いな。という事でやってみました。
色々と楽しみです。


今晩は
燠を量産しては配りまくる。という夜になります。
短時間でどれだけ多くの燠を作り、それをどれだけ品にぶつけられるか。
これまた面白い夜になりそうです。

金沢からも応援が入るので
賑やかな焚きになりそうです。

わくわくしながら
寝ます

ブログランキング
[PR]

by t_durden | 2014-10-12 12:42 | 薪窯 : Wood-fired kiln

普限窯 火入れ

一の間を一任されているという事もあり
スケジュール的にも可能だ。と判断した事もありで
窯の神様に
事故や怪我が無いように。とお祈りをする為
火入れに立ち会いたい。と思っていましたが。

某K氏 の粋な計らいにより
火入れ前日にシフトが多少、前後しました。
お陰様で 900℃ をちょうど超えたあたりから攻め焚きのタイミングで窯焚きをする事となりました。
ありがとうございます。
本当に。

どうもおはようございます。motomanです。

というわけで
窯の神様にお祈りが出来なかった私は
火傷とか負うかもしれませんが、精一杯やります。

b0161715_7295136.jpg

今回の焼成で普限窯では初となる要素が幾つかありますが
最も大きな変更点と言えば
温度計を見て焚かない。という点です。

温度計 焼いてんちゃうで。
品 焼いてんやで。

というのが
普限窯で時々用いられる…薪焼成ジョークですが
昔の人はもちろん、温度計など無かったわけで
火の色
薪の燃える音
品のテカり具合などで
炉内の温度を把握していたわけです。

薪焼成をもっと深く知りたいのならば、温度計に頼らず
己の目を鍛えて焚けるようになりたいね。という話が前々からあり
今回からそうする事にしてみました。


とは言え
温度計を取り外し、終始 目と耳と肌で熱を感じろ。
と言われても無茶ブリってやつなので
1時毎 の検温の際にだけ温度計のスイッチを入れる事。としました。
今後はこのような経験を積み、いずれは温度計を外して焚く事となりそうです。


承太郎も言っていましたが
見るんじゃあなく観るのが大事で
気にも留めていなければ
目には入っていても観てはいません。

16時 ~ 4時 あたりまでの 12時間
そこらへんに注視して火の色を観ていると
赤から橙
橙から白へと移りゆく火の色の違いが
若干 わかった気がします。
たぶん
気にし過ぎてそう錯覚しただけです。
訓練を重ねようと思います。
20年後 とかにはわかるようになるかもしれません。

b0161715_730116.jpg

引出し予定の徳利がズッこけていたので、それを元の位置に戻したり。と
温度計を見ないで焚く。って難しいね
とか言いながら
なんだかんだと焚いてました。

個人的には
ここ 1年 ほど、温度計の表示する温度より
煙突の煙
火吹きの炎
薪の燃える音を信じて焚いてきたので
温度計の表示はあくまで目安であり
元より大した要素ではない。と思ってます。

今回、温度計のスイッチを切ったままにすると決まり
検温の度、 1時間前 から大して昇温していなかったり
実際そういう事があり
あれ。薪の量か空気の取り入れ量か。
ベストなバランスが取れてないのかも… ?
と、最初は疑心暗鬼になりましたが
逆に考えてみると
温度計の表示する温度に、今までの経験が脅かされてなるものか。と
赤く光るデジタルな数字を見ても
全く動じなくなりました。


何の話やねん。

b0161715_7302168.jpg

某K氏 の粋な計らいで、予定が半日ゴソッとズレ込んでしまい
この後の窯焚きの予定と作業出来る時間を鑑みると
あれ。
作業出来るの…今しかないやん。というアレで。

右脳と左脳を交互に眠らせながら
作業場に寄ってきました。

b0161715_7305554.jpg

そして
ネズミにかじり荒らされていたペヤングやきそばに湯を入れ
腹を満たし、いざ作業。

b0161715_73125.jpg

しようかと思ったのも束の間
さすがの天見の湿気に削れる状態ではなく
昨日 ここまで成形していたものの仕上げだけしか出来ませんでした。

F○CK F○CK F○CK


14日 の夕方頃を火止め予定としています。
それまで夜の番手を努めますが…

どのタイミングで作業する時間を確保出来るのか。
私にはわかりません。

取り敢えず寝ます

ブログランキング
[PR]

by t_durden | 2014-10-11 08:09 | 薪窯 : Wood-fired kiln

86400

先日、面白い記事を目にしました。

毎日 86400円 が無償で支給されますが
0時 にリセットされ、貯金や持ち越しは出来ません。
あなたは何に使いますか ?


というものでした。

どうもこんばんは。motomanです。

ここ最近
人生は何と短いものか。と感じます。

陶芸というものは、ある意味
研究色の濃い仕事だと思っていて
成形方法ひとつ
釉薬ひとつ
焼成方法ひとつ
発想ひとつ。
その組み合わせは無限大で
とても独りでやり切れるものでは到底ありません。

出来る限り色々なものに触れ、自分の感性に合うものを取捨選択し
ふるいにかけたところからがスタート地点で
時が経つにつれ、嗜好も変化していくのだから
新たなふるいを常にふるっていないといけないわけで
老いていく事に恐怖を感じずにはいられません。

b0161715_4361042.jpg

以前 先輩に
早く窯主になるべきだ。
と言われた事があります。

色々な窯場へ行き、焚きを手伝うのも良いが
窯主になり、全ての責任を背負ってみて初めてわかる事が沢山ある。
逆に言えば
窯主にならない限り、わからない事はわからず終いだ。

薪窯なんてリスクの高い事をやるもんじゃない。と
笑いながらそう仰っていました。
冗談半分。なんて言葉がありますが
半分は冗談
もう半分は本当の事で、そこに大事な要素があり
そこを知らずに薪窯をやりたい。とは言えないし
日々の準備の大変さをわかっていない段階でなら
尚更 勧められない。

ただ
誰に労われる事のない陰の部分を知った上でこっちの世界に来るのなら…
歓迎する。共に " 焼き " というものの奥深さを研究しよう。と
気のせいかもしれませんが
そう仰っているような気がして
心に熱いものを感じました。
本当のところはどうかわかりませんが
少なくとも
私はそう受け取りました。


振り返れば
そう言われ…もう 1年半 もの時が流れました。


自分が窯を持てるようになったその時の為
出来るだけ沢山の窯場へ足を運び、自分なりの焼成理論というものを培い
焚きや窯詰め、焼成方法を学び
今 出来得る経験を積んできました。

自分の采配で全てを決定し、求めるものに手が届くのかどうか
今まで培ってきたものが本物なのかどうか。
更なる深みへ潜りたい。と思うようになり
今。
その準備を進めている段階です。

b0161715_4355926.jpg

自分の窯で焼いたものでなければ…自分の作品ではない。
という考えを持つ人々にも出会いました。

いつだったか、新聞の記事にもなっていました。
公募展に出品し、入賞した作品が
知り合いの薪窯で焼いてもらったものとわかり
入賞を取り消された。といった内容で
物議を醸し出したものです。

当時は何となく
確かにそうかもしれん。と感じ
人の窯で焼いた自分の品に対し
仄かな罪悪感のようなものも感じました。
自分の作った品が自分のものでない以上
何処にも出せず、誰の目に触れさせてやれる事も出来ず
作った品に対し、申し訳ない。と。


同時期に
上絵を主とした制作活動をされている方に
職人に作ってもらっている生地に上絵を施したものが
自分の作品である。と言い切れるのかどうか悩んでいる。という話を聞き
それについても随分と考えました。

同年代の作家活動をしている人に同じように問いかけ、一緒に考えたり
自分とは違うスタイルで活動している人の意見を聞いたり
窯主にストレートに訊いてみたり。

それらを踏まえた結果、時間は掛かりましたが
今の私ならば、自分なりの答えを持っています。

b0161715_4361917.jpg

私はよく
窯焚きの投稿が多いから、窯を持っているもんだとばかり思っていた。と言われます。
私は電気窯を所有しているだけで、自分が築いた薪窯はありません。

ひょんな事から薪焼成に関わるようになり
当初は
陶芸をやっているんだから、薪焼成というのを一度くらい体験しておかないとアレだな。という
非常に…恥ずかしいほど程度の低いところから入り
窯出しの時に窯から出てくる品々を見ても
どう鑑賞して良いかさえ
出てくる作品を見て、皆が口にする喜びの声がどこに向けられているのかさえ
夜通し何日も薪をくべ続ける労力を掛ける価値があるのかさえ。
何もわからない状態でした。


それでも
どういったわけか縁が続き
なんだかんだと通っているうちに、その魅力がわかるようになり
決して明るみに出る事の無い、陰の大変さを知り
気付けば
多くの窯焚き仲間に出会っていました。


私が今、自分の窯で焼いたものは自分の作品ではない。と言う人と出会えば
共同窯であっても
一人一人のカが繋がり、皆で焚き上げたものだから
自分の作品であるかないか。などという次元を超え
自分のものでもあるし皆のものでもある。と
そういう考えでいますし、これから変わる事はないでしょう。
と言うでしょう。

独りで寝ずの番をし、焚き上げる方も居られます。
自分の作品は自分独りで全ての責任を負うべきだ。という考えなのか
私が未だ至らない発想の下、そうしてらっしゃるのか
正確なところはわかりませんが
私は
親子ほど歳の離れた人
立場や環境 ・ 職業が違う人が一つの窯場へ集まり
やきものというものが好きだ。という
たったそれだけの事で
これほどまでに人は親密になれるのか。というところに感動しています。

b0161715_6144716.jpg

一人一人が火を繋ぎ、人を感動させる作品を具現化する事と
火を繋ぐ為に出会った人と人の輪が広がっていく事は
私の中で同義です。

そこから枝葉が広がり
また新たな出会いがあり、薪焼成について語る事もあります。

窯はただの道具で
本当の財産は人。
と仰る方も居ます。

だから私は
道具であるそれぞれの窯がどういった特性を持っていて
どういうものを狙うのに適しているか。
道具を知る事が大事で
狙いたいものを狙えるのならば、その窯を頼み込み
お借りしてでも狙いたいと思っています。

じゃあ私もこういうものを入れてみようかな。
じゃあ私はこういうものを狙ってみようかな。
次はこうした方が良いかもしれませんね。
やってみようか。


いつになるかわかりませんが
私が薪窯を築く時
そういう窯場にしたいと思っています。

やきものが好きだから
同じ窯に入っている作品の多様性が富んでいればいるほど
得られるデータも大きくなり、全ての結果が共有し得るものとなり
" 焼き " という研究テーマに皆で取り組む事が出来るからです。


生きているうちに出来るだけ多くの感動に出会う為に
仲間と手を携えていければ
それ以上の幸せはない。と思っています。

人生は短く
生きている時間は限られているから。
一日が
たったの 86400秒 しかないのだから



ブログランキング
[PR]

by t_durden | 2014-10-10 06:09 | 制作意図 : Concept

検証

出会い系や
直球過ぎる下ネタの類の迷惑メッセージが、とんと来なくなったかと思うと
最近は
副業や金銭に関する迷惑メッセージが来るようになりました。

その URL の先へ。
飛びてえ。って思います。
強く。

どうもこんばんは。motomanです。

今宵の月は妖艶で素敵でしたね。

普限窯の窯焚きを間近にし、やらねばならぬ事が山積していて
アップアップで色々とやってきました。

b0161715_23314779.jpg

前回の学さんの窯出しで穫れた飯碗です。

九谷の谷口製土さんの HP を見ていて
" 赤磁土 " という言葉が目に入り
おお。
まさに今 ! 作ろうとしていた土が売っとる !
と、まさにナウな土を見つけたので
ちょっと試してみよう。と使ってみました。

手跡を残すろくろの挽き方をすると、相性が良いようです。
磁土を薪焼成した時の、独特な表面のツヤも出るし
上品な感じに仕上がります。

自然釉がかかったところの緑っぷりも好みに合うのですが
貝をあてたところは…さして変化が無く
若干の抜けが見られただけなのが残念でした。
赤なんだから、そらそう。って話なんですけれど。

普限窯の一の間にも結構な数を入れていて
窯変狙いのものや緋襷を施したものがあるので
そこらへんがどう出るかが楽しみです。

b0161715_23315384.jpg

こちらは
荒い方の赤磁土です。

ろくろで挽いた時も
あれ。めっさ土っぽいやん。と
小さく心の中で突っ込みましたが、焼き上がりの感想も同じものでした。

個人的に、磁土らしい特性は感じませんでしたが
磁土である。という事を置いておいて
こういう土だ。という頭で扱うと良いかもしれません。

自然釉が掛かったところが
結構 渋い黒を見せるので、別な使い方をすれば良さそうでした。
このような
薄造りのものでなく
ゴッツリと男らしい造りで再挑戦してみたいところです。

見込みの色味は
備前と信楽の間くらいかな ? という土色でした。
吸い込みが強いのか
マットな感じに上がるというところも好みでした。

これも同様
普限窯の一の間に入れてあるので、これまた楽しみです。

b0161715_2332071.jpg

緋色狙いで入れて頂いた磁土の飯碗です。

学さんの窯と焼き方がバッチリ合います。
前に穫れたものは、火の走った跡がくっきりとわかるほどの見事な緋色でしたが
今回の位置ではこういった仕上がりになりました。

薪焼成すると収縮率がハンパないので ( 2.5割 ほど縮みました )
大きめに作るべき。という点に留意し、もっと深く研究していきます。

b0161715_23321258.jpg

前回の窯焚きが終わった後、また少し土を掘らせて頂きました。

何度も恐縮ですが、最近 ほんとに身体の疲れが抜けなくて
作業場へ着き、椅子に座って煙草をふかすも
なっかなかエンジンがかからないので
身体が寝てやがるな。ってなもんで
木槌を振り、取り敢えず土を作って身体を起こす事にしました。

b0161715_23322067.jpg

砕いてしまえば。
後は機械任せです。

昔の人はすげーなー。っていつも思います。

来月に予定している、幾つかの薪窯に入れてもらおうと思っている花入を作る為の土です。
前回 作ったものよりも細かくしてみました。

ついでに…明日もっと作っておく事にしましょう。

b0161715_23322650.jpg

ろくろを挽こうかと思いましたが
エンジンがかかりきらないので。
でっけー土の塊を机にバンバンと打ち付け、タタラをする事にしました。

苦手なタタラではありますが
企画用の平皿を作る事となったので
実に…どれくらいぶりでしょう。
1年 とか経っちゃうかもしれませんが、まあ やってみます。

その後チョロッとろくろを挽き、一応
企画用の数は全て揃えました。

さあ
明日 それらを仕上げれるかどうかは乾燥次第ですが
今日作った伊賀の土で、息抜きがてら
またも花器を作ってみようと思ってます。
楽しみです

ブログランキング
[PR]

by t_durden | 2014-10-09 00:05 | 陶芸 : CeramicArt

とことん

もう。
冬の足音が聞こえますねえ。
怖いですねえ。

どうもこんばんは。motomanです。

今日も普限窯へ行って来ました。
昼過ぎには天見へ行き、久々に制作する時間が取れると思ってましたが
そうはいきませんで。

b0161715_20162868.jpg

後は焚くだけやで的な事を先日書いたばかりですが
改めて
後は焚くだけです。
準備が整いました。


胴木の火床に置いた
ローレンスの茶盌がどうしても気になり
若干 レイアウトを変えました。
また
燠でかなり押される事を予想して貝を当てましたが
さらにがっつりと補強しておきました。

とことん準備。です。

b0161715_20165322.jpg

一の間 ・ 胴木のフタを組みました。

今回は一の間の全てを一任されている。といった事を書きましたが
やれるだけの事はしたつもりです。
私の事なので、見落としがあるかもしれませんが
何度も頭で確認したので大丈夫です。
たぶん。

準備 OK です。

b0161715_2017889.jpg

今回の一の間は低温焼成で焼締めを狙っている。といった事も書いた気がしますが
温度計表示で 1180℃ 、あとは炎の色
色味の引出しとテカり具合で火止めしようと思ってます。
今後の参考となるよう、オルトンも入れておきました。

耐熱材と石膏ボードを貼ってあるのは、小山さんの案で
横挿しをする際、熱さによる焚き手の負荷が少しでも減るように。との事ですが
それより
多少でも蓄熱し易くなるんじゃあないか。との個人的な予想があり
そっちの方が楽しみです。

石膏ボードの表面の紙が燃えてしまいそうですが
まあ どうとでもなるでしょう。

b0161715_20175427.jpg

その後、すぐ横手の土手を切り崩すと
沢山のカブトムシの幼虫であろう子達が穫れました。

貴重なタンパク源です。

窯焚き時のおやつも準備 OK です。

b0161715_20172165.jpg

という話でなく。
今回の一の間の目玉は炭桟切です。

土を焼き上げた後、景色を付ける為
スコップで炭を入れまくり、窯変を狙います。

上手くいくのかどうかはわかりません。
だって
初めてなんだもの。


その準備として
炭を炉内へ入れる作業をやり易くする為、土手を切り出し
スコップのストロークを確保した。という話です。

ストロークも確保出来たし
作業時の目線の高さも…良い感じだと思います。
たぶん。

準備 OK です。

b0161715_20173270.jpg

たったこれだけの箇所を切り崩しただけなのに
これだけの残土が出ました。
火止めの際、隙間を埋める為の道具土として使いますが
せっかくなんで。
次回、テストで焼いてみようかな。なんて思ってます。


どうやら台風 19号 が接近しているようで
この付近に到着するのが…窯焚き最終日あたりの予想だそうで
ちょっと心配なので
水が流れこんでこないよう、土手の下あたりに積んでおきました。

もし雨が降れば、切り出した土手のところがビタビタになるので
足下には一応、余っていたバラスをまき
簡易的に屋根が付けられるよう、厚手のビニルシートも用意してあります。

準備 OK です。

b0161715_2018777.jpg

11月 と 1月分 も含め
ひと夏を越してバッチリ乾燥している薪も沢山用意してあります。


とことんまで準備しました。
せっかく薪を大量に消費し
各地から焚き手が集まり、夜通し窯の火を繋ぐのだから
準備不足でやりたい事がやれなかった。では話にならない。というのが
窯主の小山さんのスタイルで
そのとことんまでやり切る姿勢には頭が下がります。

私なら
疲れたからもうええかー
と甘えてしまいそうなところでも、彼は絶対に妥協しません。
自主的に各地から集まる若手は、窯焚き云々以前にそれを学びに来ている感さえあります。


サラリーマン現役時には、驚くほど多くの部下を抱える立場で
普段 接していても
他人に気を遣い過ぎですよ。と思える節が多々見受けられるほどです。
俗に言う人格者ってやつでしょうか。

目の前に起こっている事ですら目を逸しがちなのが人間で
それらに正面から向き合う…理屈で言えば当たり前の事が出来て
過剰なほどの評価を得られてしまう、今の世。
今が未来になった時を見越せる人が賢き人。
というのが私の… " 賢い " という言葉の定義で
ちょっとずつでも
人を気遣える人間になりたい。なんて思ってますが
相変わらず人に厳しく自分に甘いわけです。


これまた理屈で言えば
世界中の人々が他人にも自分にも厳しくあれれば
摩擦は減り、スムーズに事が運ぶでしょう。
より効率的な世になるのは、たぶん間違いないです。

世界中の人々が自分に厳しく、他人に優しくあれれば
摩擦は無くなり、地球温暖化すら解決出来るかもしれません。
などと。


そう効率的な世になってしまえば、それはそれで
イレギュラーなドラマが起こらなくなり
人間らしさって矛盾を孕んでいるから面白いんだろうなァ。なんて
どうでも良いので寝ます。


とにかく
準備 OK 。

小山さん曰く
薪窯焼成の大変なところは準備。
9割 は準備で決まる。と言います。
私はそれを 3年半 、肌で感じて来た事が財産だと思ってます。

全てやり切り、準備段階を終えた今
後悔の生まれる余地はありません。

あとは焚くだけやでしかし

ブログランキング
[PR]

by t_durden | 2014-10-08 02:30 | 薪窯 : Wood-fired kiln