#18 賽は再び投げられた

最近 会う人会う人に
痩せたんちゃん ? と、ほぼ確実に言われます。

確かに
高校生の頃から水平線を辿り、ほとんど推移していなかった私の体重が
珍しく減っています。
50kg を切ってしまいそうな勢いで
私の身体は今
ボクサーのようになっています。

亀田 大毅のよう
もうちょっと体重を増やし
フライ級からスーパーフライ級に転向しようと思います。


因みに
やる気に満ちた題ですが
内容は真逆です。

どうもこんばんは。motomanです。



そんなこんなで今回も大工作業の続きです。

言うて
2ヶ月くらい 前の話ですが。

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実に懐かしい一枚です。

玄関を入り、左手
田の字型に和室が 4つ ある。という
典型的な古民家な造りをしているこの家ですが
そのうちのひとつ、片付けが済んだ時の状態がコレです。

長手を地面に付けて置いたとて、自立出来ないほどフニャった畳の上に
茣蓙 ( ござ ) が敷かれていましたが
場所によっては
天才トランポリン少女ならバク宙出来るんじゃねえかくらいポリンポリンしていたので
意を決して床の基礎をやり替える事にしました。


台所とリビングであれだけ時間の掛かった床の貼り替え。
地獄再探訪です。

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言うて
やり直したとて、どうせ客間として。程度の使い方しかしないところなので
上から合板を貼り足すだけでも良かったのですが、そうは問屋が卸しません。
このまま合板の厚みをプラスしてしまうと、敷居より畳の高さが勝ってしまうので
キレイに収まらなくなります。


ついでに床下の状態もチェック出来るし、仕上げ方としては畳を敷くので
強度面において、合板も 1枚厚 のみで済ませられるやろう。
主な生活空間ではないが故、断熱材も要らんやろう。
つまりは
ベニヤ合板を剥がして貼り直せば OK
という話で
重要でもない賽を
深く考えずに投げてしまったわけです。

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先ずは解体です。

これまでなんだかんだと破壊してきた私ですから、その技術はそれなりに凄味を帯びてきましたが
腐りかけの合板はなかなかに粘っこく、薄い層がペリペリと剥がれるだけで
キレイにスッキリ気持ち良く。
は程遠く
普限窯の窯焚きから窯出し、伊賀での窯焚きと連日の寒さで
体調の芳しくなかった私にはなかなかアレで、着手して半日で腰が砕けそうになりました。

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この家あるあるですが。
事を進めていくにつれ、色々な問題がニョッキしてきます。
その度、私は誰もがそうであるように
考えられへんな。と毒づきますが、言うても始まらないので
知恵を絞って対処するしかありません。

今回 問題となったのは敷居です。

床を全て貼り終えた上に敷居を設置するのが本来なのか
敷居に当てるように床を貼るのが正しい組み方なのか
私は知りませんが… とにかく
剥がしたい合板が敷居の下に入り込んでいるので、一度 敷居を取り外さなくてはならなくなりました。

小さく舌打ち
はあ。と声出してタメ息をついた後、おでこの生え際にストレスを感じながら
襖を外して敷居を外す。それだけの事ではないか。と思い直し
砕けそうな重い腰を上げると
襖が外れません。

家が傾いている事により、鴨居と敷居の間隔がズレているようで
どの位置に動かしてみても、襖を取り外せる箇所がありませんでした。


ヒステリックな深いため息をつき、さっきと同じ思考経路をなぞり
より重くなった腰を上げ、ちょうど良さげな長さの木材とジャッキを設置。
木材の耐久実験のようになっちまいましたが、鴨居を強引に持ち上げ
ようやっと襖を外す事に成功しました。

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はー ほんまハゲるわ。と思いつつ
何がどう進んだ。って
襖と敷居が外せただけです。

床はあと半分。
6畳分 の広大な土地が青々と広がっています。

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床の合板を剥がし終えました。
処分し易いよう、剥がしたものを丸ノコである程度の大きさに刻み
外へと運び出します。

忍者養成所か。と呼びたくなるような足場で
移動を繰り返すだけでも、意外に体力と精神を削られます。



ここで再び。
この家あるあるですが。

なんとなーく。
本当に何となく嫌な予感がして、この時の為
去年の夏にヤフオクを介し、津まで買いに行った畳のサイズを測りなおしてみたんです。

これがとんでも高性能な畳で
俗に言う、スタイロ畳というもの。
断熱材である、スタイロフォームと一体化している畳で
従来の畳に比べて非常に軽く、断熱性に富んでいる。というもので
床に断熱材を入れんでもええやろ。と決めたのは
この畳の断熱性を盲信してみたから。という事もありました。


これが 1枚 300円 でどや ? とヤフオクが仰っていたので
軽トラ借りてすぐ向かいます。と言わざるを得ませんでした。


元々 畳というものは私物で、引っ越しの際には自分で運ぶのが当たり前でした。
という話を聞いた事があります。
という事は
畳のサイズ基準で部屋 ( ひいては家全体 ) のサイズが決まってくるはず ( たぶん ) なんですが
そうも問屋が卸しません。


地域性やら諸々がありますが
現代においては、部屋に合わせて畳のサイズを決めるようで
同じ 6畳部屋 でも、サイズが違ってきます。
家を建てる時に、どのモジュール法を採用するかにもよりますので
考えてみれば当たり前の事で
私も
畳の大きさは違う。という事くらいは知っていました。



畳の " 厚み " については全く気にもせず。
いざ 床を貼り始める段になり
スタイロ畳の厚みと、根太から敷居までの高さを測ってみる事にしました。

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うそやん。と呟きながら 3回 測りなおしました。


新しく入れるスタイロ畳の方が…
10mm 厚かった -----------------------------------------

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これにより
全ての根太を 10mm 下げなければ
畳が敷居に勝ってしまう。という事実を突き付けられる事となりました。


そしてこの表情です。
暗くてハッキリは見えませんが
殺気に満ちた顔面をしています。


手にしている、今まで散々世話になった聖剣エクスカリバールが
もはや妖刀のようです。

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結局。

根太を全て撤去。
大引を残し、丸裸になりました。

せっかくなので床下のゴミや木くず ・ 残土などをかき集めてキレイにする事にしました。
これで白アリさんの食糧がありませんので
食われる事はない… はずです。

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根太を外し、大引が独立してしまったので
骨組みの上を颯爽と歩く事が出来なくなりました。

移動する度に大引を跨がなくてはならないわけですが
ほんま
移動するだけで意外に体力と精神が削られます。



そうして土間を移動していると
一箇所だけ、音が違うところがある事に気付きました。

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骨壷はもう勘弁ですが、次こそは宝の予感です。

落ち切っていたテンションは上がり、ゴリゴリと掘ってみました。

どうやら金属製の何かです。

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結果から言うと
金属製の火鉢のようなもの ? だったようで
ボロボロに錆び、朽ち切ってました。
あと
少量のゴミも出てきました。
無駄に体力削がれました。

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次の工程の為、採寸作業の始まりです。

使われていた根太は 50mm の角材でした。
畳の厚みが増す分、キッチリいくならば 40mm の角材で根太を組むところですが
経済的な理由と、どうせキッチリいこうとしたらまたなんぞ問題が出てくるんやろ。という猜疑心から
35mm の角材で根太を組む事にしました。

強度が若干 不安でしたが
ピッチを 455mm から 303mm に変更した事と
スタイロ畳の硬さを盲信し、それで済ませる事にしました。


大引もなかなかの適当っぷりで
天面を電ノコで削っただけのようなもので、全くレベルが出ていません。
ところどころをノミで欠いたところもあり
レーザー墨出し器を持たず
ピタゴラスの定理の使い方を知らない私には、もはや水平を求める資格はありません。


99% の諦めを逆手に武器とし、 3m の角材を打ちまくりました。
想像通りですが
2つ の部屋の繋ぎ目を境に、高さがまるで合わなくなりました。

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うざっ
うざっ
と連呼し、気分転換に
先に貼っても問題無いところの合板を打ちまくり、ストレス解消しました。

家が傾いているので部屋の隅の直角すら求められませんが、ここは断熱材入りの畳をはめるところなので
台所やリビングのよう、精確に打つ必要はありません。
という事を理由に
楽な道を歩み始めました。

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台所 ・ リビングの時は、床の水平があまりにアレ過ぎて
高さ調整の容易なプラ束をふんだんに使いましたが
この程度ならもうアレか。というところで
重要なところのみプラ束でガッチリ固め、あとは元からある束石の上に
バタ角を切ったものを床束に用いる事で解決。と、しました。
させました。


これにて
手間は掛かりますが、経済的にも精神衛生上においても若干。
楽になりました。

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根太の位置さえ決まれば
あとは合板を貼りたくるのみです。

合板を生で貼れる。という事ほどの快感はありません。

閉口させられた敷居の高さも、調整し易いよう
床の上に設置する事にしました。

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敷居をはめ直し、最後の仕事は… 畳の設置です。

元々はまっていた畳よりも横 ・ 縦が小さいので ( 厚みだけは勝ってたけどな )
空いたところを板張りにして仕舞いをつけるつもりです。
畳のサイズを計り、計算上でその位置を確定しようかとも思ったんですが
この家あるあるが怖いので、実寸計測しようと思ったわけです。



角から畳をはめていくと…
キレイに収まりません。

うそやん。
完成形の縦 ・ 横のサイズが決まるんやから
畳一枚一枚のサイズがちゃうって… おかしない !?
と思いましたが
現実、測ってみると…
同じ畳はありませんでした。


ゴール目前でまさかの寸止め。
いやでも
これがキッチリとはまっていた部屋があったんやから…
合う組み方は絶対にあるはずだ ! という事で
なかなかの大きさのパズルが始まりました。


私に与えられた指標は
必ず正解はある ( はずだ ) という点と
畳の裏に書かれてある単語がヒントになっている ( はずだ ) という 2点 です。

K点超え の腰を抱え、全ての畳をひっくり返してみると
北枕
北西
西南
南枕
という単語と
1 ~ 6 までの数字がありました。

4辺 の中央に描かれた半円の中に書かれた数字を合わせるのでは ?
と、数字を元に組もうかと思いましたが
全ての数字がキレイに組みになっていなかったので
これはまやかしだ。と判断。

方角を元に考えてみる事にしました。

言われてみれば
6畳 ってどういう組み方が基本なのか。
畳の敷き方に関する知識が無かったので、ググって配置を確認。

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それをヒントにあれやこれやと置いてみて…
2部屋分 ・ 12畳 の正解を見つけ出すのに 1時間 かかりました。
ありがとうございます。

方角とか数字とか。
完成形の絵を描いて
この畳がその中のどれなのか。
絵描いといたらええんちゃうんけ。
絵やろ。
方角とか数字とか。
絵やろ。
描いたら済むんちゃうんかい。
と吐き捨てながら
最も目立つとされている、赤をチョイスし
マジックインキでカ強く 6畳 の配置の絵を殴り描きしときました。


この家あるある。って言うより
田中あるあるちゃうんかい。というツッコミは無しにし
そんなこんなで
私と和室の闘いの日々は… ようやっと終わりを迎えました。

丸5日間 かかりました。
ありがとうございます。

喉元過ぎれば熱さを忘れると言いますが
未だにこの疲れを引きずっている自信があります。
心底 疲れました。



まだまだやる事はあるので、休んでいる間はありません。
全ては
快適に生活
そして陶芸の出来る環境を作る為の布石に過ぎません。



この過程で死にかけるのもどうかと思わざるを得ません。


何が悲しいって
床がキッチリと補強されただけで、見た目だけでは元と… さして変わらんし。
思い出して下さい。
畳を敷いた理由を。
あくまで仮置きです。

実寸で畳がどこまでくるかをマーキングしておき
空いた箇所を板張りする為の工程に過ぎない上
この 2部屋 は木材の加工ばとして使わなければ他が進められません。
木くずや埃なんかがまだまだ止まりませんので
束の間の畳感を感じておかなくてはなりません。

今はもう
仮置きされた畳は元の位置へそっと戻され
工事現場へと逆戻りとなりました。


たいした覚悟もなく投げてしまった賽は
というか
ポッケからポロッと落ちてしまった。くらいのノリで振られた賽は
私にものすごいダメージを与える結果となりました。


温かな昼下がり
陽に照らされ
ついついうたた寝してもうた。と言える日は
まだまだ遠く

私にはよく見えません

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by t_durden | 2016-04-27 22:13 | 改築: Renovation