試練

私は今
伊賀から奈良へ入った山中、某所で独り
窯を焚いています。

窯焚きの仕事を依頼され、窯焚き師として働いておるわけですが。

無理かもしれん…ッ

どうもこんばんは。motomanです。

今日は嗜好を変え
というか
ケータイのカメラ機能が損なわれている事も踏まえ
写真なしのブログがどこまでやれるのか。
という事にも
同時進行で挑戦してみようと思います。


依頼主は、齢70を少し超えたおじいさま。
貸し窯を借り、 72時間 の予定で焼締を獲りたい。
との事。

焚き手は私と二人なので、 12時間2交代制 を提案しました。
おじいさまの体力がもつのか心配ですが
時給制とは言え、私にはやらねばならぬ事が山積している為、致し方ありません。


昨日 9時 の火入れに立ち会い
窯の形状や設備、薪のコンディションを確認し
窯主の方にも話を伺いました。

だいたいの感じが掴めたので
炙りをお任せし、私は 21 ~ 9時 を担当する事に。
全て生だったので、時間あたり 100℃ ペースで
ゆっくりと昇温して下さい。
と伝え
一度 帰宅。
ちょこちょこと作業し、窯焚きに備えて就寝しました。

900℃ あたりかな。と思いながら
21時 に窯場に着くと

250℃ でした。

おじいさま…
焚き方知らない人や。
とわかったのはこの瞬間です。


とにかく体力を回復する事に専念して下さい。と、焚き手交代。

天気予報をチェックしておいたのですが
とんでもないものが近付いて来ているとの事。
建屋の外に積んである薪を、出来得る限り
建屋の中へ運び込みながら、まったりと焚いていました。


2時間前 から
予想以上の雷と土砂降りで
斜めに吹き込む雨が
焚き口にまで
というか
窯自体に降り注ぎ続けていて
水蒸気で前が見えません。


用意されている薪は 40cm の信楽サイズで 150束 。
雨が降り出すまでに建屋の下に避難させられたものは…
80束 ほどでしょうか。
外の薪は… もう
今回の窯焚きでは使えないでしょう。

加えて
建屋の下に移動したものですら
横殴りの土砂降りで
常に霧吹きをかけられているような状態で
非常にまずいです。


順調に常温してきましたが
800℃ で壁にぶち当たりました。
今までの経験と
得てきた知識、そして
窯焚き師としての誇りに掛け ( ⁇ )
ベストなパフォーマンスを見せられるよう
色々と手は尽くしてみていますが
厳しさこの上ないです。

おじいさまに
湿った薪で焚いてもらうわけにいきませんし
とは言え
窯に降り注ぐ土砂降りが収まるまでは…
厳しいです。


温度計の位置が窯の後部なので
温度計表示で 1230℃ あたりが目安で
あとは品を見て火止め。
とするつもりでしたが
48時間 で 1230℃ に到達出来るとして
36時間以前 の薪の消費量を 係数 1
それ以降を 係数 1.5 だとして試算してみても
このコンディションでは…
ビードロが掛かるほど焚けるほどの
薪がありません。

私がこのまま火止めまで起きっ放しで
続けて焚く事が出来たとしても
微妙なラインで、確信は持てませんし
おじいさまの焚きの技術がいかほどかもわからないですし
仕事として雇われている以上
不安要素が多過ぎて、最悪
今の段階でタオルを投げ
仕切り直す。
という選択肢も提示すべきなのかもしれません。


おじいさまは
この窯焚きで陶芸を引退するおつもりだそうなので
何とかお力添えしたいところですが
72時間 焚いて生焼けでした。では悲しいし
湿った状態では
そもそも薪の総カロリーが足りないかもしれません。

判断に迷います。


なんだかんだ書きましたけど
おじいさまの人生最期の窯焚き。
なんとしても成功させたいものです。

結果、やっぱいけましたわ
てへぺろ☆ミ
って言えるよう
きばります

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by t_durden | 2015-10-02 03:10 | 薪窯 : Wood-fired kiln