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フウジャ

風邪と書いてフウジャと読む。
私はフウジャを引いたかもしれない。

カゼを引いたわけではないので、明日にはどうにかなっている事だろう。

どうもこんばんは。motomanです。

ここ数ヶ月落ち着いていた頭痛が
再発してきた気がしないでもないです。
きっとフウジャのせいでしょうか。

眠らなくて済む薬。なんて大それた事は言いませんが
一時的にでも眠気ゼロになる薬物の類は…無いんでしょうか。

既にある、そういった類の薬物と言えば…
思い当たるのは白い粉…ッ !?
フウジャ_b0161715_14503125.jpg
今日は素焼きしてきました。

昨日 削り終えたブツ達。
フウジャ_b0161715_14511943.jpg
何なんでしょうかね。

大きめのものの方が削り甲斐がある為、今までそういったものを多く作ってきたフタものですが
小さなものを沢山作ったのは初めてです。
フウジャ_b0161715_14512797.jpg
自分の技術がどれほど上がったのか。と疑問に思ったので
独立してからの 2年間 で培ってきたものを全てぶつけました。

1つ のものを 4つ のパーツに分けて成形、合体させます。

どこで分解できるかわかります ??
フウジャ_b0161715_14513341.jpg
フツーのものも作ってみましたが
なんぞこのイモっぽさ。
フウジャ_b0161715_14513878.jpg
これは 3つ のパーツから成っています。

無事に焼成できるのかどうかは
シリマセン。
フウジャ_b0161715_14514869.jpg
フタを外し
フウジャ_b0161715_14515319.jpg
躯体を逆さまにしてみました。

今までに 2 ~ 3個 は脚のついたものを作った事がありますが
自重による歪みが生じた為、慣例に習い
真ん中に支えを残しておきました。

はてさて…どうなる事やら。
フウジャ_b0161715_14515920.jpg
同じく、脚をつけたもの。
もっとメリハリを利かせれば良かったかなァ。なんて思っています。

環をつけたのは 2度目 です。
以前 作った花器に何となく取り付けた環が悪くなかったので。

焼成で多少歪み、ヒビでも入ってくれれば言う事は無いんですけれどね。
フウジャ_b0161715_14522184.jpg
抹茶碗も成形してみました。
色々な方に色々な話を聞いてみたところ
コレ。という大きさは特に無いようでしたが
色々な抹茶碗を観た結果、どうにも私の作ったものは少し小さめであったようだったし
大きめのものも作ってみよう。という事で。

今回作った抹茶碗達のテーマは " 大きさ " です。


ろくろ上でいつもの削りを入れました。
フウジャ_b0161715_14523297.jpg
もうひとつの制作テーマは " 茶溜り " です。

私の釉薬はとんでもなく流れ易いので、これをうまく使えないモンか。と
前に作ったもの以上に茶溜りを深くしました。
形も大きくしたという事は、口縁部から茶溜りにかけての表面積が大きくなるので
底へ流れてくる釉薬の量が多くなる。という事になります。
フウジャ_b0161715_14525580.jpg
水差を作った時、底に溜まった釉薬がかなりの厚みになったようで
銀紙をクシャッとしたようなテクスチャ部が、微妙に剥離しかけている様相が見受けられました。
この抹茶碗程度の大きさなら何ら問題は無いでしょうが、
クシャッたところは他よりも盛り上がるので
茶溜りを深くしてみましたが。

どうなる事でしょう。


また、口縁部に少し膨らみを持たせ
下唇とのディープなフィット感が得られるような形にしてみました。
フウジャ_b0161715_1453174.jpg
そして鎬を入れた抹茶碗。
この作業にも随分慣れ、何ら問題無く成形できるようになりましたねえ。
バカと鉋は使いようです。

これはこれでアレですが、いささかおとなし過ぎる気がしなくもないので。
ゴッソリいっちゃったものを作ろうと…
フウジャ_b0161715_1453845.jpg
こんなモンが出来上がってしまいました ^^;

荒々しさは増しましたが…どうなんだこれは…
おとなしいの対義語が荒々しいとも思えません。
表現しようとするベクトルがズレている気がします。
フウジャ_b0161715_14531363.jpg
鎬と言うより面取りですね。
なかなか気に入った形にはなりましたが
やはり形の質が違います。

" 武張ったもの " と " 荒々しいもの " は似ているようで違うものですねえ。
勢いがあり過ぎると、それが独立して成ってしまい
" 武骨さ " の特長である二面性を孕んでいないし
まして
鈍臭さが感じられません。

いや、でも
コレは焼き上がりが楽しみだなァ。
フウジャ_b0161715_14532083.jpg
鉋での鎬でもなく
パーリングナイフでの面取りでもなく。

初めてかきべらを使った鎬に挑戦してみたのですが
これは " 鎬 " とは呼べないですねえ。
それはやはり…形のタイプが異質だからでしょう。

陶芸に於ける鎬というものには、丁寧さや小気味良さが不可欠だと思います。
つまりは
やはり、荒々し過ぎるのでしょう。


形を発想した経緯で言えば、同質の類ですが
いざ作ってみると…形の質が違いました。
これは良い勉強になりましたねえ。


ろくろの上で、いつものように鉋で削ったものと
ろくろを使わず ( つまり…同心円ではない ) 作った形と
その差異と言いますか
それぞれの持つ魅力は何なんだろう。と思って今回成形してみましたが。

幾つか、大事な事が見えた気はします。


手跡を嫌い、同心円で精確に削ったもの。
作り手の息使いそのままを残したもの。

どちらかと言えば、私が日頃作っているものは前者で
人や素材の温かみを感じない。とよく言われます。
それも私。

今回 挑戦した、黙々と形を削り出す作業は
素材の面白さと私の中の荒々しい部分を前面に押し出したもの。と言えます。
それも私。


狙った方向性とはベクトルが随分とズレてしまったようですが
学ぶ事があったので良しとしましょう。

それならそれで
荒々しさのみを抽出しようか。と
表面に付着する沢山の土クズの、どれを取り除くべきで
どれを残すべきなのか。
その判断も面白かったです。

また
荒々しさを押し出すんなら…アレやっちまうか !? と
所々、数箇所に穴を開けてやりました。
その穴からどんな風に釉薬が流れ出し
どのような金味が出て表情となるのか。


次の窯は楽しみづくしです

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by t_durden | 2011-10-18 22:09 | 陶芸 : CeramicArt